阪神が1日、キャンプを打ち上げた。競争が激しく、就任4年目で「1番楽しみ」と話していた岡田監督も「順調にきている」と手応えを口にした。
最大のテーマは井川の抜けた穴を埋めることだった。左腕では能見、江草が、右腕では太陽が猛アピールして「ポスト井川」候補に名乗りを上げた。そんな中、岡田監督を最も喜ばせたのが新人の小嶋(大阪ガス)だ。
小嶋は線が細く、印象が弱かった左腕。それが打者に対すると、ゆったりとしたフォームから切れのいい球を投げ、タイミングを狂わせる。実戦向きの新人に「うれしい誤算」と岡田監督の目尻も下がった。
打者では昨年、右手中指を手術した今岡が意欲的なキャンプを送った。スローイングの不安をなくそうと連日、守備練習に励んだ。実戦で難しいゴロをさばくなど、復活へ確かな手応えをつかんだ。外野陣は赤松や林威助が、赤星や浜中を脅かす存在に成長し、厚みを増した。
岡田監督が「1軍に残れるかどうかの正念場」と言う激しいサバイバルゲームはオープン戦へと続いていく。2年ぶりのリーグ優勝に向け、猛虎はさらにチーム力を高めていく構えだ。