制限の40球はあっという間にきてしまった。二回、先頭打者に安打を許したところで、ギドリー投手コーチがマウンドに歩み寄った。井川の初登板はアウト3個で終わった。
一回に押し出しを含む3四球を出した。「ストライクゾーンは何となくですけど、確認できた。現段階ではあんなものでしょう」。右打者の内角を再三攻め、ほとんどがボールとコールされた。高めに浮いたことは「今の段階では普通に投げたら高めにいく」。現状を素直に受け止めている。
武器のチェンジアップを多用したのはこの日が初めてだった。「チェンジアップをもう少し精度良く投げられたら違う。日本でもこの時期はこんなものだった」。ブルペンでの投げ込みの少ない米国では、試合でどう感覚をつかんでいくかが今後の課題となる。