阪神が韓国・斗山ベアーズのエース朴明桓(パク・ミョンファン)投手(29)の獲得を目指していることが15日、明らかになった。186センチの長身を生かし、MAX150キロを記録するストレートが武器の本格派右腕で、いわば“韓国の黒田”。FA権を取得し海外移籍を目指す朴は近日中に来日する予定で、巨人を含む日本4球団による争奪戦が繰り広げられている。
阪神ではエース井川のポスティング制度によるメジャー移籍を容認。その穴を埋めるべく、現有戦力の底上げを含めて補強を検討してきた。一時はFAで広島・黒田の獲得を目指したが、残留。そこで“韓国の黒田”ともいえるこの右腕に白羽の矢を立てた。
朴は04年に12勝を挙げ、防御率と奪三振のタイトルを獲得。今季は7勝に終わったが、先発だけでなくリリーフもこなし、11年間で88勝を挙げている。すでに来季の外国人はウィリアムス、ダーウィンの残留に加えて新外国人のボーグルソンを獲得。野手のシーツと合わせて4人が“確定”しているが、井川の抜けた現状を考えれば、貴重な戦力になる可能性は十分にある。
さらに、14日のオーナー会議で『アジア枠』創設が議題に挙がったように、現在の1軍外国人枠4人に加えて、アジア出身選手1人を1軍に登録可能とする動きも出てきたことが、阪神の動きを後押しする。阪神の黒田編成部長はこの日、「決まったらウチも動きださないといけない」と話したように、この制度を生かさない手はないというわけだ。
朴は今季FA権を取得。「日本がだめなら米国マイナーでも」というように、海外でのプレーを目指している。すでに阪神のほかに巨人など日本の4球団からオファーが殺到。近く来日し、移籍先を決めることになっている。