ＮＨＫは１６日午前放送した番組内で、別人に作曲を依頼していた佐村河内守さんをＮＨＫスペシャル（昨年３月放送）などで取り上げた問題について検証し、「取材、制作の過程で気付くことができず、心からおわびする」と改めて謝罪した。
その上で、放送までの過程で「本人が作曲していないことをうかがわせる情報はなかった」と説明。１０日に本人から直接事情を聴いた結果も踏まえ、スタッフは別人が作曲していたことに気付いていなかったとの認識を示した。佐村河内さんの聴力についても、医師の診断書や障害者手帳を確認したことで「それ以上、疑問の声は出なかった」とした。
番組には生活・食料番組部の松本浩司部長が出演。「佐村河内氏の音楽経歴などについて取材範囲を広げれば見抜くことができたかもしれない」と述べ、今後は局内の研修などに反映させ、再発防止を図る方針を示した。
